【Pokémon TCG】CL横浜2023使用構築 ロストギラティナ

【まえがき】

 Yuki(@yukiii_sv)と申します。

 社会人になったこともあり、ここ3年半ほどブログの更新をストップしておりましたが、先日の9/17日(土)~18日(日)に行われた「チャンピオンズリーグ横浜2023」というポケモンカードの大型大会に初参加し、運よくDay1を突破してDay2に進出したことを機に記録として久しぶりにブログを更新をしたいと思い、本記事を執筆することにしました。

 本記事では、「チャンピオンズリーグ横浜2023」(以下「CL横浜」と称する)にて使用したリストの解説や個人的な環境考察、ほとんど環境を知らない状態からスタートした約1週間という短い調整期間の中で社会人である私がどのように考え、CL横浜に臨んだのかを本記事にて紹介します。

 

目次

 

 

【自己紹介】

 社会人プレイヤーです。現在は関東で活動をしております。

普段はShadowverseというゲームを競技的に取り組んでおります。

 私がポケモンカードに触れたきっかけは、友人の誘いからでした。

友人と一緒に遊んだ際に、デッキを借りてポケカの遊び方やそのデッキの回し方などを教えてもらいながら「こんな風に遊ぶんだ。」と感じた記憶があります。

それをきっかけにポケモンカードに興味を持ち、今年の2月にカードを買い始めて遊ぶようになりました。

 

ポケモンカードの主な成績】

シティリーグ:Season5 TOP4

       Season6 TOP8

チャンピオンズリーグ:横浜2023(本大会) Day1 7-2 Day2 2-3 176位

 

以下より本編になります。

 

【環境考察】

 まず始めに環境考察について触れていきます。

 今回は練習を開始した9/8に環境のTierリストを自分で作り、それを主な判断基準の軸として考察やデッキ構築を進めていきました。

 

 以下が個人的な環境Tierリストになります。

Tier1 裏工作パルキア ロストギラティナ

Tier1.5  ミュウ ヒスイゾロアーク レジギガス

Tier2  ロストバレット アルセウス系統

Tier2.5 ディアルガ 連撃ウーラオス

 

 

 CLの抽選結果を知るまで私はロストアビス・白熱のアルカナ環境については何も知らない、所謂ほぼ初心者に近いような状態と知識量でした。

そのため、CL横浜のような大きな大会に出場するにあたっては

今環境の中心にはどのデッキが多く存在するのか

それらのデッキはどのような動きをして、どれくらいのパワーがあるのか

デッキごとの相性や立ち位置の良さ悪さ

の3点を意識しながら考え、環境把握に努めました。

 

 特に②に関しては何も知識がない状態で回すことは変に思考や知識が偏ってしまい、良いプレイから遠ざかってしまう可能性があるため、自分で回す前に「だんのうら」さん(@dannoura0716)や「サーニーゴ」さん(@kawahitosi)等のYoutuberの方々が上げられている紹介解説・対戦動画などを見て基本的な動きを勉強しました。(仕事の関係上中々ジムバトルなどに行けないという理由もありました。)

 ある程度の動き方や回し方を把握した後は、ポケモンカードに誘ってくれた友人らにデッキリストの細部や動かし方などを教えてもらいながら一緒に考えてもらい、知識を効率よく吸収するようにしていました。

 

 パルキア裏工作とギラティナについては「柔と剛」という言葉が似合うほどそれぞれに違った良さのパワーがあり、環境のトップであることはすぐに判断することができました。次にそれらのデッキに対してギラティナで言えば「動き出せるまでの遅さ」、パルキアで言えば「雷弱点などの弱い部分」を突いたミュウやレジギガスなどのデッキが台頭してくることが予想されます。

 その他にも、Vガードエネルギーの追加によって耐久力が上がったゾロアークVstarが直近で数を増やしており、環境入りする可能性があることも予想されました。

 以上を踏まえると、「ギラティナVstar」「パルキアVstar」「ミュウVmax」「レジギガス」「ヒスイゾロアークVstar」の5デッキを環境の中心と考え、それらのデッキと戦えるデッキ選択を行うことが重要ではないかと考えました。

 

【デッキ選択について】

 今回CL横浜に出場するためのデッキ選択の主軸として、私は「パワー>メタ要素」を重視してデッキ選択を行いました。

 確かに、環境に対してのブレイクスルーとしてもメタデッキを選択することで環境トップと呼ばれるデッキを使用することよりも勝率が出るという主張があります。その主張にも勿論メリットが存在しますが、一方でデメリットも存在するため、それを踏まえて私がパワーを優先した理由は以下の3点です。

 

①「短期間でかつ、仕事もある中時間が限られている状態で環境やデッキへの理解度を他のプレイヤーと同じ域にまで高めることは極めて難しい

②また、環境上立ち位置は良いであろうメタデッキを握ったとしても、「そのカードやプレイが何に対して有効であるかがわからない。逆も然り、刺さると思っていたカードやプレイが実はミスや敗着となるプレイで、それに気づかずに何もわからないまま負ける可能性がある。

③「ある程度パワーの高いデッキを握ることで、自分が上振れるor相手が下振れるまたは欠損した場合にチャンスが回ってくるため、その時に1%でも勝てる可能性のあるデッキ選択した方が今回は分がある

 ①②を踏まえて、他のプレイヤーより劣っている私にとって最善の選択は③を中心として考えることで環境デッキ相手にも戦える他、想定外のデッキにも当たった際にも振り回されずに負けないデッキ選択をすることが有効であると考えました。

 

 この考えを基に数あるデッキが存在する中で私はロストギラティナを選択しました。

 ロストギラティナを選択した理由は以下の通りです。

Vstarポケモンを一撃で倒すことができる技を持っているパワーの高さ

ミラージュゲートによってエネルギー加速しさせながら柔軟にプランを組める点

カビゴンやウッウなどのサブアタッカーが豊富であること

キュワワーの特性:「はなえらび」やかがやくゲッコウガの特性:「かくしふだ」、「アクロマの実験」などドローソースが豊富であること

 

 デッキの有力候補の1つであった「裏工作パルキア」はエネルギー加速や裏工作にプランニングの柔軟性は高いものの、かがやくゲッコウガのげっこうしゅりけんで裏工作ラインを狩られてしまう可能性や、パルキアVstarがギラティナに不利を取ってしまう可能性、プレイ難易度が難しいことを踏まえて今回は不採用としました。

 

デッキリスト

CL横浜 Day1使用構築 ロストギラティナ 【デッキコード】:pSE3y3-MWNmn6-3pyyMp

【デッキ概要】

 ギラティナVStarを主軸として、ギラティナVstarの技「ロストインパクト」や「スターレクイエム」による攻撃性能の高さ、ウッウやゲッコウガカビゴンなどのサブアタッカーによる柔軟な立ち回りを行いながら、攻撃的に攻めていくことをメインコンセプトとしたデッキです。

 ロストゾーンをテンポよく貯めながらミラージュゲートを駆使し、柔軟にエネルギーを加速することができる点が唯一無二の強みであると考えています。

大きなお守りで耐久ラインを引き上げたり、頂きへの雪道+ツツジを採用することによってミラー戦にも強くし、終盤の捲り性能を高め、攻めと守りのバランスを両立させながら安定感を意識した構築に仕上げました。

Day1→Day2では「ロストスイーパー」の枠を「こだわりベルト」に変更

【CL横浜でのマッチング】

【Day1 7勝2敗 Aグループ112位通過】
ディアルガ 先 2-6 ×
アルジュラ 先 6-0 ◯
アルセジャロバレット 後6-0 ◯
ロストバレット 後6-0 ◯
パルキア 後 6-2 ◯
ミュウ 後 3-6 ×
パルキア 後6-2 ◯
アルセウスバレット 後6-2 ◯
ロストギラティナ 先 6-3 ◯

 

【Day2 2勝3敗 最終順位172位】
ロストバレット 先3-6  ×
アルセウスギラティナ 先 4-6 ×
アルセウスジュラルドン 先 6-4  ◯
ロストギラティナ 先 6-3 ◯
アルセウスギラティナ 先 4-6 ×

 

【従来のギラティナ構築との差異】

次に、従来のロストギラティナ構築との差異について触れていきます。

今環境のロストギラティナ構築は人によって違いはあれど、ロストマインの「ヤミラミ」が1枚採用されやすい傾向にあります。


【デッキコード】cc8YK8-CAMJrg-cK8c8c

【ポケカ】ギラティナVSTAR優勝デッキレシピまとめ | ポケカ飯

09/08(木)ジムバトル:優勝 ロストギラティナより引用。

 また、今回のCL横浜の優勝者の構築にもヤミラミが採用されております。

 

 ヤミラミを採用することによって以下のメリットが生まれると私は考えています。

①ロストマインによるマナフィを貫通したダメカン分散が可能。

②ふつうのつりざおと組み合わせることでダメカン12個のばら撒きをもう一度行うことができ、サイドの複数枚取りのプランを狙える。

 

 しかし、私は以下のデメリットからロストマインヤミラミを採用することによるメリットよりもデメリットの方が大きいと感じ、今回不採用に至りました。

ヤミラミスタートしてしまった場合、終盤まで温存するために回収ネットや入れ替え札を1枚消費しなくてはならない。

②ロストが10枚貯まった場面においてロストマインよりもギラティナVstarのスターレクイエムを打ってゲームを終わらせに行く場面の方が多い。

③ロストマインによるばら撒きに私自身が不慣れであったため、ロストマインを使用することで勝てる場面よりも敗着を踏んでしまう可能性がある。

 以上のデメリットと私自身のプレイヤースキルを踏まえて、今回ヤミラミの不採用に至りました。また、後述しますがヤミラミの採用の是非以上に、私はロストギラティナの構築の課題点を可能な限り解消するアプローチが必要であると考えました。

 

【ロストギラティナの課題点とそれに対してのアプローチ】

 先ほど述べたロストギラティナの課題点とそのアプローチについて触れていきます。

私がギラティナを触り始めた初期段階では、以下の2点がこの構築の課題であると感じていました。

初動の盤面展開の要求値の高さとリソース

→①クイックボールのみであるとコスト1枚切ってしまうためハンドの消費が激しいことや、初手でクイックボールを何枚も引けるという保証もないため、満足に盤面展開ができない場合に立ち回りや動きの幅が狭まってしまうことが考えられます。

また、ミラー戦やパルキア戦、ミュウ戦においてギラティナ2面展開が必須ですが、1面しか展開できない場合にギラティナVを置くタイミングが中々見つからず、押し切られてしまう展開も考えられます。

 

中盤以降必須なギラティナVstarやミラージュゲート、ボスの指令を安定して揃えづらく、引きによって偏差が生まれてしまう。

→②ドロー枚数を増やすために「アクロマの実験」の他に「かくしふだ」が重要となりますが、エネルギー管理がシビアなデッキでもあるため、「かくしふだ」を使うか悩む場面が生まれやすいことが考えられます。

 

 ギラティナデッキの性質上確定サーチがなく、ドローによる縦引きに頼らなければならないデッキであるため、避けては通れない道ではあります。しかしこの2点を解消しなければ長いラウンドで安定して戦うことは難しいと考え、課題を解消をする必要性があると感じました。キバナなど様々なカードを試しましたが、私はバトルVIPパスとキャプチャーエネルギーをそれぞれ3枚ずつ採用することでこれらの課題点を可能な限り解消させることにしました。

 

 バトルVIPパス...昨今のポケモンカードゲームでは、ポケモンVstarやVmaxが主軸のデッキが多く、初動からいかに進化元であるVポケモンを複数展開できるかが重要であると考えているため、初ターン限定カードではありますが、コスト消費なしでたねポケモンを展開することを重視して採用しました。

 

 キャプチャーエネルギー...本デッキではキュワワー2面展開をし、逃げながら1ターンに2枚はなえらびを使用することが重要であるため、潤滑油として重要であること。また、展開しきった中盤以降は「かくしふだ」のコストとして躊躇いなく切ることができるため、「かくしふだ」によるドローの回数を増やすためにもキャプチャーエネルギーは必要であると考え厚く採用しました。

 

 これらのカードを採用したことで課題であった①②に対して、安定した展開によって余裕を持ってプランが作ることができます。また、中盤以降に必要な札を揃えられる確率を上げながら勝ちパターンの再現に可能な限り近づけ、課題点を解消するアプローチを取ることができることができたため、今回使用した60枚に固めることができました。

 

【基本的な立ち回りと大会中に意識していたこと】

~初動で目指したい盤面と立ち回り~

キュワワー

ベンチ:キュワワーギラティナ2面展開+かがやくゲッコウガ
1面を必ず空けることを意識し、ネオラントVやウッウなど、場面に応じたポケモンを確実に置ける状態にすることを意識します。

全体のゲームではキュワワーのはなえらびやアクロマの実験を使用しながら、ロストゾーンを貯めつつハンドにリソースを抱えていき、ロストゾーンが7枚に到達したらミラージュゲートを打ってエネルギー加速をさせながらその盤面や対面にとって最善であろう択を取り続けていきましょう。(あまり対面ごとの立ち回りまで煮詰められなかったのもあり、アドリブが多かったです。)

相手から次何の技が飛んでくるのか、こっちはどこで非Vアタッカーを絡めながら相手に2-2-1-1のような最低4回以上攻撃させてこちらは2-2-2または2-2-1×2のような3回でサイドを取り切るとができるのかを意識して立ち回っていく。

 

~先攻を選択する~

→後攻特化のギラティナ流行っている中ではあるが、先攻を選択する理由として、

パルキア対面では先2しゅりけんによるキュワワーギラティナVへのダメカン刻みプランがどうしても厳しいこと

②ミュウ対面においてはこちらが先にギラティナを2面展開し、進化までたどり着けないと相手のパワータブレットorこだわりベルト+メロディアスエコーorテクノバスターでギラティナVを食われてしまう可能性がある。

③ロストの貯まるスピードを特に重視するのはロスト対面のみであるが、BO1であるCL横浜においては先攻後攻を選択する時点では相手のデッキが何かわからないため、①②を踏まえると非常にリスキーであること。

の3点が挙げられるため、じゃんけんに負けてしまった場合を除いて、こちらは先攻を取ることが重要であると私は考えています。

 

以上が私が本大会で意識していたことと、簡易的ではありますが立ち回りになります。

最後にまとめです。

 

【おわりに】

最後まで本記事を読んでくださりありがとうございました。

当選通知から1週間、PJCS環境以降何も知識がない状態からのスタートでしたが、練習に付き合ってくださった方々や応援をしてくれたり、辛くなった時に背中を押してくれた人たちのおかげで初参加のチャンピオンズリーグにも関わらず、Day1を突破して次回のCL京都の優先権を手にすることができました。

特に構築とプレイをDay2の朝まで一緒に煮詰めてくれたゆうくん【@yukkuriyun】とリップル@Ripple_0514】には感謝してもしきれません。自分一人で勝つことは絶対にできなかったと思うし、仲間が居たからこそ掴み取れた勝利だと思っています。

この場でお礼をさせてください。本当にありがとうございました。

 

次回のCL京都では、Day2で感じた実力不足や悔しさをバネにリベンジをしたいと思います。

 

質問や要望などがありましたらTwitter:@yukiii_svまでよろしくお願いします。