INC Februaryにて使用。
リップルさん【@Ripple_0514】イサミさん【@Lucario_isa】と共同制作し、共有して使用。
戦績
神威 最終レート1803 25-4
リップル 最高レート1753
イサミ 最高レート1721
まえがき
カイオーガとゼルネアスを主軸にトルネロスなどを組み合わせた構築で一部ではしょうもな6とも言われているアーキタイプ。
先日行われたDEXオフに参加した際に、参加者の使用構築にグラゼルネ構築が多かったことからグラゼルネを徹底的にメタを張ったptをメインロムで使用したが、実際に蓋を開けてみるとグラゼルネ構築はあまりおらず、ルナオーガやルナゼルネなどのルナアーラを主軸にした構築やイベルタルの入った構築が多かったことからこの構築では勝てないと判断し、急遽構築を1から作り直しこの構築に固まる。
構築経緯
まえがきでも前述したようにルナアーラやイベルタルが多かったINCの環境の中、イベゼルネ構築やグラゼルネ構築を使用する事も考えたが、練習段階で以下の点が浮き彫りになり使用することを断念した。
…メインロムで知り得た情報から環境へのメタにはなり得るが、プレイングや立ち回りが繊細で1つのミスで崩れやすくINCのようなインターネット大会で使用するにはプレイヤーへの要求値が高いと判断。
…ゼルネアスは文句なしに強いがグラードンに問題があり、メインウエポンである断崖の剣を外してしまうことが自分のゲームプランの崩壊や大きな負け筋に繋がることが考えられ、45戦という限られた試合数の中で負けに繋がる要素を常に抱えながら試合をしたくないと判断。
メインロムを潰してしまい途方に暮れている中、普段から仲良くしてくれているリップルとイサミから「構築くれ」と連絡が来たためINC当日に3人で通話をし、やはりこのルールで一番パワーのあるカイオーガはどうかという提案をもらい、カイオーガを軸に構築を組む形で話が進み構築作成がスタート。
あまり構築記事が公開されておらず、情報も閉鎖されてしまっている中で以前Twitter上でアカヌマさんがツイートされていたトルネオーガ構築を思い出し提案。正直な話情報操作なのではないかと内心疑っていたが、時間もあまり無かったためその構築をベースに1から自分たちで考えて組み直し、実際にフレ戦で練習をしてみるとカイオーガに対して晴れだけで見ようとしている甘えたグラゼルネ構築にまず負けないことや、ゼルネアスがルナアーラやイベルタルに対して強いことがわかり、全員が納得してオーガゼルネ構築を採用する形で話が着地し、INC本番で使用をすることにした。
個体解説
性格:ひかえめ 特性:あめふらし
実数値(配分):175-*-111-222-160-142(0-*-4-252-0-252)
配分詳細
B…余り
C...火力を重視したいので全振り
S…準速
技構成
しおふき:一致遂行技。上から2体同時に重火力を押し付ける役割。
こんげんのはどう:一致遂行技。HPが削れてしまった後にカイオーガを使う際に一定の火力で2体同時に攻撃する役割として。基本的に潮吹きで事足りるが、保険の為採用。
かみなり:相手のカイオーガやイベルタル、苦手とするドクロッグに対して打点を持つため。追加効果のおまけもあるため採用。
ねっとう:一致遂行技。相手のポケモンにワイドガードがあることがわかった後に腐らないようにするため。命中安定技でもあることからこんげんのはどうを押す思考や回数を減らせる点でも優秀。
一般的なスカーフカイオーガ。この構築のエースで上から常に潮吹きや根源の波動で重火力を押し付け、相手に大きな負担をかけることができるという特徴が自分の肌に合うポケモンだった。
この構築の勝ちパターンの1つとしてこのポケモンでどこまで相手を削り、負担を掛けることができるかが重要となってくる。INC本番も上から重火力を押し付けるだけでイージーウィンできてしまう試合も多く、使用プレイヤーへの負担が少なかった点も高く評価している。
性格が控えめである理由はスカーフオーガミラー以外に臆病であるメリットがないことや相手に押し付ける火力が足りなければ意味がないと考えたことや、準速に設定しておくことで特性の発動順で相手のSを量ることができる上にこちらのカイオーガのSがバレたとしても潮吹きで上から押し付けるという役割は変わらないためデメリットをあまり感じられなかった点においても優秀だったことから控えめを選択した。これが本番でも問題なく機能したことからこの選択は正解であったと筆者は考える。
ゼルネアス@パワフルハーブ
性格:おくびょう 特性:フェアリーオーラ
実数値(配分):202-*-115-183-118-166(4-*-0-252-0-252)
配分詳細
H…余り
C...最速なのに耐久を上げる理由もないため全振り
S…最速
技構成
ムーンフォース:一致遂行技。マジカルシャインで足りない火力を補うために
マジカルシャイン:一致遂行技。相手のポケモン2体同時に火力を押し付けて削るために
守る:役割を考慮する上で必須。
この構築の2体目の禁止伝説枠。ジオコントロールによる積みからの全抜き性能を持つ。
アルカナさんがサンルールで使用されていた耐久に多く配分を割いたゼルネアスが環境に多い中、性格を臆病にした理由は以下の通りである。
・ゼルネアスミラーでSが負けていることで必ずどこかで不利になる状況が生まれる
・そもそもの話オーガで上から削ることが大きな勝ちパターンのため、更に上から火力を押し付けるため
・Sを落とすことでイベルタルに上からはたきおとすを打たれる状況を最大限無くすため
ただ最速にするだけでもこういったメリットが生まれる上にこの構築のコンセプトと配分が一致するため自然とまとまりができパワーを上げることができる。本番でも最速ゼルネアスだからこそ拾えた試合も多かった。
必ずしも流行っている配分が正解ではなく配分1つにおいてもきちんとその構築に合っているか、そのポケモンの強みを活かせているかなど常に疑いを持ちながら組むことが大切で、そういった要素が綺麗に噛み合ってまとまるからこそ理にかなった構築になるのだなとこのポケモンを通して改めて再認識した。
トルネロス@ヒコウZ
性格:おくびょう 特性:いたずらごころ
実数値(配分):155-*-90-177-100-179(4-*-0-252-0-252)
配分詳細
H…余り
C...火力を落としたくないため全振り
S…最速
技構成
ぼうふう:一致遂行技兼ヒコウZベース技。
ちょうはつ:相手のゼルネアスのジオコンや追い風やトリックルームなどの補助技の妨害として
あまごい:グラードン構築から天候を確実に奪うため。炎技の火力を下げる役割にも。
おいかぜ:S操作技。追い風を使うことでスカーフカイオーガがジオコンを積んだゼルネアスの上を常に取りながらゲームを進めることができる。
この構築のS操作枠兼Z技枠。ヒコウZを持たせることによって盤面が晴れ状態であっても1回だけ外しを気にせず暴風Zを相手に撃つことができる点や余裕のある相手に対しては追い風Zを撃つことで重火力を更に重いものにすることができるなど柔軟な動きができる。持ち物の候補にきあいのタスキも上がったが、追い風を打って早々に退場した方が一旦引いたスカーフオーガやゼルネアスを綺麗に着地させることができるのも魅力の1つである。
いたずらごころが7世代に入って弱体化したにも関わらず、いざ使用してみると相変わらず強い特性であると強く感じた。ゼルネアスに対して上から挑発を撃つことができるだけでも大きく、ゼルネアスにジオコンを積まれる場面が急激に減りプレイヤーの精神面においても負担を減らすことができた。DEXオフでファイアローを使用した際には猫騙しを撃たれると上から撃つことができないことが不便に感じたが、このポケモンはいつでも上から追い風を撃つことができるため、猫騙しをされた後でもきちんと自身の役割を遂行することができる点において非常に優秀なポケモンであると感じた。
特に雨乞いがとても強く、技構成でも前述したようにカイオーガ構築をグラードンの晴れだけで見ているような甘えた構築やプレイに対して咎めるように天候を奪い、一方的に水技を通すことができる。この雨乞いでほとんどのグラゼルネをカモにし、コウヘイさんが使用していたグラゼルネ以外に負けることは1度も無かったことから自信を持ってこの技は強いと言える。
性格:ようき 特性:ビーストブースト
実数値(配分):135-233-151-*-151-177(4-252-0-0-0-252)※リップル使用配分
神威、イサミが使用した配分は耐久調整を書いたメモを間違えて削除してしまったため書きません。リップルが使用した配分の方が理に適っているのでもう一度潜れるならこの配分を使うと思います。
配分詳細
H…あまり
A…火力を落とさないために全振り
S…最速
技構成
リーフブレード:一致遂行技。主にカイオーガとグラードンに役割を持つために。
はたきおとす:ゼルネアスのパワフルハーブをはたき落とせる点やルナアーラなどに対して打点を持つために
おいかぜ:トルネロスが選出できない構築に当たってしまった際に第2のS操作要因として。ほぼ使わなかったので守るで良い
主にこの構築のフィニッシャーとしての役割を持つ。持ち物の候補にとつげきチョッキもあがっていたが、INCというインターネット大会の場においてきあいのタスキというアイテムを持っているだけで急所によって負けるという運負けを最大限回避できる点を評価してきあいのタスキを採用した。
実際にタスキカミツルギの単体性能はかなり高く、裏から出てきた際の相手にかける圧力と使用者の安心感はとても大きくビーストブーストによる全抜き性能要素は伝説ポケモン並である。
基本的に先発で出すことはほとんど無く、裏に控えさせてギリギリまで相手に「カミツルギは居ないのでは?」と思わせ、バレないようにした上で最後に出して最後の掃除をさせるような動きをさせることが大切だと筆者は考える。
前述したようにトルネロスが出せない構築に対しての第2のS操作枠として追い風を採用したが、そもそもトルネロスを出せない試合がほぼなく、そういったマッチアップの試合ではガオガエンを選出した方が強いことが多かったことや、相手の構築の軸がトリックルームであった場合に守ることができないのはとても不便だと感じたことからこの技の枠は守るで良いと考える。守るという技は負け筋になる可能性にもなる技で、下手な守るをするor持たせるより強気の行動の方が勝ち筋を探す点で評価してカミツルギ単体のパワーを上げるために守るを採用しなかったが、中途半端な保険によって技枠を1つ潰してしまった上に行動も歪んでしまったことからこの構築の一番の反省点である。
ガオガエン@フィラのみ
性格:わんぱく 特性:いかく
実数値(配分):202-136-132-90-126-87(252-4-76-0-124-52)※6V個体
配分詳細
HB…
222断崖の剣 168-200
189不一致珠馬鹿力 169-200
172不一致+1馬鹿力 178-210(12/16で耐え)
233不一致聖なる剣 120-142
アルカナさんが使用されていたガオガエンの配分を使用。
技構成
フレアドライブ:一致遂行技。主にオーガゼルネの苦手とする鋼タイプ全般に
バークアウト:ルナアーラ構築に対して強く出ることができるために採用。とにかくこの技がムーンルールにおいても強く、ゼルネアスやカプテテフなどの特殊アタッカーにも刺さるので下からはたき落とすなどをするよりもこの技を採用する方が有意義だった。
とんぼがえり:威嚇を絡めたサイクル戦を仕掛けたり、猫騙しをもう一度打てるようにするために採用
ねこだまし:こちらの行動を通すためや相手の行動を妨害できるため
多くの方に認知されているB振りバクアガエン。サンルール時にも似た配分の個体を使用したが、威嚇やバークアウトを絡めながらピンチベリーによって居座り性能がとても高いモンスターと化した。
基本的にトルネロスが選出しにくい、腐りやすい日食ネクロズマやソルガレオ、ルナアーラ構築に対して選出をした。
これはINC後に知ったことだがBのラインを132から134に上げることによって222グラードンの断崖の剣ダブルダメで確定2耐えをすることからこういった耐久ラインもきちんと見直すことが重要だと反省している。
モロバレル@ウタンのみ
性格:なまいき 特性:さいせいりょく
実数値(配分):221-*-113-105-121-0(252-0-180-0-76-0)※S0個体
配分詳細
C
・176-160カイオーガに草結び 90-108(51.1~61.3%)
・135-152カミツルギに233イカサマ 56-66(41.4~48.8%)
・135-152カミツルギに202イカサマ 48-57(35.5~42.2%)
BD
・222雨潮吹き+177暴風 178-211
・154フレアドライブ 186-218
このモロバレルもアルカナさんの配分を使用した。
技構成
キノコのほうし:採用しない理由がない
いかりのこな:横のゼルネアスやカイオーガへの攻撃を吸い、横の役割遂行をしやすくするため
イカサマ:このポケモンが苦手とするカミツルギや日食ネクロズマに対してきちんと打点を持つため
一般的?なモロバレル。採用はしていたものの本番では一度も出すことがなく、完全な見せポケモンとなっていた。構築単位でドクロッグが重かったり、オーガトルネゼルネミラーへの回答を用意するために他のポケモンで恐らく良い。しかし、雨+モロバレルという並びで圧があることを踏まえるとこのまま採用したままで良いとも考えられるので要検討枠。
練習の段階ではとても強く、よく考えられているポケモンだなと感じた。
選出パターンと立ち回り
基本選出
基本的にどの構築に対してもこの4体で完結する。
カイオーガの潮吹きがそのまま通せるような相手であればトルネロスは相手の構築に合わせた技選択+潮吹きで場を荒らし、裏のゼルネアスやカミツルギで全抜きを狙う。
それぞれの役割ややることはほとんど決まっているため、思考プロセスが少なくイージーウィンができる試合も多かった。
対オーガルンパ
オーガルンパに関しては初手にオーガルンパで投げられ、ミズZなどで荒らされてしまうことからこの選出。
初手でトルネロスは追い風、カミツルギはオーガ方向にリーフブレードを押す。
こうすることで
トルネロス方向に猫→リーフブレードがカイオーガに通り、次のターン追い風を貼って裏のゼルネアスがジオコンを積んで全抜きできるような状況を作る
カミツルギ方向に猫→追い風が通るため裏から出てきたゼルネアスが上からジオコンを積んで全抜きを狙えるゲームプランを取ることができる
といったどちらもゼルネアスのジオコントロールから全抜きをするゲームプランだが、有利に試合展開を進める上で必要な選出、立ち回りが可能である。この立ち回り案をくれたリップルにはとても感謝している。
or
基本的にはガオガエンを選出する。
ガオガエンが輝くマッチアップで猫やバークアウトで妨害しながらカイオーガで場を荒らし、裏で掃除をする。日食ネクロズマやソルガレオに対しては早々に処理をしてゼルネアスが動かしやすいような状況を立ち回りで作っていくことが重要となってくるため決め打ちなどはしていない。
終わりに
INC Februaryに参加された方々お疲れ様でした。
毎年普段ポケモンをしていないのにも関わらず、ふらっとジャパンカップ系統の大会だけやってそれなりの戦績で終わるという流れがもう恒例となってしまって僕自身もこの時期が来たかー。という感覚でなんとなくストイックにポケモンをしています。良くない。しかし、毎年ジャパンカップに参加していくにつれて最高レートや戦績を更新することができ、今回もかなり高い勝率での成績を出すことができました。
しかし、1800報告やマッチング報告がなかったことやここから溶かしてしまうのではないか?という恐怖から1803の状態で止めてしまい、ほぼ間違いなく予選抜けボーダーには乗れていないと思います。こういった「大丈夫だろう」という慢心や恐怖に打ち勝つことが今後の僕の大きな課題だと思います。
このゲームに対しての見方や考え方は変わっていくものの、ポケモンをする上での根幹となる部分は現役でやっていた頃より衰えていないことが一番嬉しく、安心します。その中でこうして毎年自分が成長していっているのも実感し、人間成長し続ける生き物なのだなと改めて思いました。1800チャレンジで勝った時は勝利したこと以上に自分の壁を1つ超えた実感がして本気で喜びました、叫びました、泣きました。20歳になっても本気でゲームを楽しむことができるのは良い意味でも悪い意味でも素晴らしいことなのではないかなと思います。
リップルとイサミに関しては普段ポケモンをしていないのにも関わらず僕を頼ってくれて一緒に構築まで組んでくれて本当に感謝しています。二人に対してこの場を借りてお礼をさせてください。ありがとう。
ウルトラルールは抜けたらやるつもりでしたが、恐らく抜けていないと思うのでノータッチのまま僕の7世代はここで終わりです。7世代はどの年ももう少しなのに勝ちきれなかったのが悔しいですね。
また何かの機会があればポケモン頑張ろうと思います。
質問などあれば@yuki_kamuipokeまでお願いします。